用語集

タイクリップ

ネクタイ留めの一種。バネ仕掛けで、ネクタイをつまんで留める。

大戦モデル

第二次世界大戦により、不要なディテールを排するようにとの勧告がなされ、コインポケットのリベットなどが従来のものから変更された。数年間しか生産されなかったモデルのため、ヴィンテージジーンズ市場では、貴重なモデルとして高値がついている。リーバイスの501がその代表だ。

タイタック

ネクタイ留め、ネクタイ飾りの一種。一見、タイピンに似ている。飾りの裏側の短いピンでネクタイを刺し抜き、裏地にかませる形式のものを指す。飾りにはパールなど宝石類が使われることも。

タイチェーン

ネクタイ留めの一種。鎖式になっているネクタイ留め。

タイバー

ネクタイ留めの一種。横一文字のシンプルなネクタイ留め。ネクタイを挟み込むタイプ。

タイピン

ネクタイ留めの古典的なタイプ。スティックピンともいう。長い棒状のピンを刺すタイプ。なお日本では、ネクタイ留めの総称として使われるケースが多い。

ダイヤゴナルストライプ

斜め縞のこと。多種あり。

ダウンヴェスト

羽毛入りヴェストの総称。いわゆるヘビーデューティアイテムのひとつ。特にグースダウン(ガチョウの羽毛)を充てんしたものが良質とされる。

ダウンジャケット

羽毛入りジャケットの総称。

タキシード

米国で用いられる言葉でディナージャケットに同義。1886年に登場。米国のタバコ王として名高いロリラード家の、ロリラード4世であるピエール・ロリラードが別荘地として開発したニューヨーク北部の街、タキシードパークにちなむ。ただし、この語句が『オックスフォード英語辞典』に記載されたのは、ディナージャケット同様、1895年のこと。

タック編み

編み針が糸をくわえて、前に作ったループの間をくぐり抜けると新しいループができるが、タック編みの場合はくぐり抜けずにループの上に重ねておき、次のコースを編むときに、2本のループの間をくぐり抜けて新しいループを作る。この未完成ループをタック編みという。

ダークウォッシュ

インディゴ染料を用いた、ブルー本来の色を強く残した、浅い洗い加工のこと。

タスマニアメリノウール

世界のウール産地の中で、シェアが最も高いオーストラリアに属するタスマニア島の自然豊かな放牧地で育った、血統を保持している羊から採れる希少性の高い素材で、そのシェアはオーストラリアで採れるウール全体の5%以下しかない。

タッセルシューズ

タッセルとは房飾りのこと。その房を甲部の中央に付けた靴の総称。モカシン(同項参照)タイプのものは、タッセルモカとかタッセルローファーとも呼ばれている。

タッターソールチェック

白地に2色の細い織りの格子柄のこと。昔の馬市場で馬に掛けられた毛布の柄。替えヴェストに使われた。一般的には白地に赤と黒、白地に黄と茶などの2色の細格子を交互に配置する。

ダーティブルー

染色、加工法などによって意図的にくすんだ印象のブルーに仕上げること。黒や緑、茶などの異なった色を加えることによって、より奥深いインディゴブルーとなる。

タテ落ち

ジーンズをはき込んでいくうちにできる、生地表面にできるタテ筋のこと。ヴィンテージジーンズの評価と共に、ジーンズの味として認められた。生地の構造上、左綾の方が右綾よりタテ筋が出やすい。

タートルネック

俗にいうとっくり首。二重立ち襟。特に折り返しが深く厚いものをフルタートルという。

ダービータイ

フォアインハンド(同項参照)タイの別称。単にダービーともいう。シルクなどの布をバイアス(斜め)に裁って細長い帯状に仕立てたネクタイの総称。日本では幅タイ、結び下げタイの俗称がある。ダービータイという言葉は1894年登場。

ダブルエックス

リーバイスのジーンズに付けられる記号のひとつ。XXは染色濃度が高いという意味で、品質の高さを表している。

ダブルクロージャー

内側をファスナーで留め、外側をボタン留めにした二重仕立ての前立てのこと。特に軍用や野外活動用のアウターウエアに採用されるデザイン。

ダブルステッチ

2本のステッチが平行して縫製された縫い目のことをダブルステッチ、または2本針縫製と呼ぶ。強度を目的としたワークウエアには、トリプルステッチと呼ばれる、さらに強度を増した3本針縫製も見られる。

ダブルブレステッド

ジャケットの前合わせの形式名。2列ボタンの前合わせをいう。

タブカラー

襟元の裏にタブ(垂れひも、つまみなど)が付いていて、それを襟元のボタンに引っかけて留めるかスナップボタンで留める形のデザイン。

玉縁ポケット

縁取り式ポケットの総称。片玉縁、両玉縁、親子玉縁などのバリエーションがある。

玉ベリ

バッグなどのヘリ全体を細い帯状の生地でくるむ縫製法。または、この縫製法で仕上げられたヘリ状の物をいう。

ダレスバッグ

元アメリカ国務長官ダレス氏が愛用していたバッグを、日本で「タニザワ」が製造販売したのが始まり。間口を大きく開け、バッグの中身を取り出しでき、効率よく使えるのが特徴の口金式ブリーフケースを指す。

垂れ綿

袖の前後のふくらみをだすために用いられる詰め綿。

タロン社

スコービル社がリベットやボタンの名門なら、タロン社はジッパーの名門メーカー。品質の高さで絶大なる信頼を得る。

タン

紐靴の羽根の下に取り付けられた舌の形に似たパーツのこと。

段返り

ジャケットの下襟が第1ボタンの下のあたりまで折り返されているものを指す。

タンカージャケット

着丈は腰丈で、ウエストと袖口、襟にジャージーを使った軍用ジャンパーのこと。防水布製。タンカーとは給油機のことで、米空軍が給油機の搭乗員用に採用したことから命名された。

ダンガリー

ジーンズ生地と糸づかいや組織は同じだが、タテ糸にさらし糸または未さらし糸を、ヨコ糸に色糸を用いるところが、ジーンズ生地とは異なる(ジーンズ生地は逆の糸づかいをする)。もともとはインドで織られていた作業服用の綿布のことで、ヒンドゥー語のダングリが語源とされている。アメリカではジーンズ生地とダンガリーは厳密な区別がないようで、ジーンズ生地の別称として使われている場合もある。

タンニンなめし革

植物の樹皮、葉などから抽出したタンニン(しぶ)でなめす方法。古くから行われてきたやり方で、型崩れしにくく、堅牢で味わい深い革に仕上がる。タンニンの皮革への浸透が遅いため、時間がかかるのが難点。

タンネルループ

パンツのベルト通しの一種。筒状の細長いベルト通し。野球用ユニフォームにもよく使われる。

タータンブレザー

パターンドブレザー(同項参照)の一種。タータンチェック地で作られたブレザー。派手な柄のスチュアートなどが有名だが、地味な柄のものも少なくない。1940年代末から1952年頃にかけて流行し、60年代初頭にリバイバルした。

ターンダウンカラー

折り返し襟も含めた襟腰付きの襟の総称。

ダイヤモンドトウ

ひし形穴飾り。ブローグズ(同項参照)に多く見られるようなつま先飾りの一種。

ダッフルコート

ダッフルというのはもとはベルギーのアントワープ近郊の町の名で、そこで織られていた生地の名称でもある。独特の前合わせをもつ厚手ウール地のコート。元来北欧の漁師達が着ていたが、第二次大戦中にイギリス海軍が採用したところ、戦後になって急速に一般化した。

ダブルチェスターフィールドコート

両前チェスターコートのこと。ピークドラペル、胸ポケット、フラップポケット、袖ボタンなどが特徴。胴回りを強く絞った両前6ボタン二つがけの式コートを指す。素材は上質な無地ウールのほか、シェットランド、その他のツイードでも作られる。

ダブルブレストブレザー

ジャケットの前あわせの型式名で、2列のボタンがついているブレザーの総称。

ダーティバックス

直訳は「薄汚れた雄鹿の革」であるが、初めからそう見えるように仕上げられたバックスキン製の靴を指す。靴底はホワイトバックス(同項参照)と同様の、ラバーソール(同項参照)が原則である。