用語集

スイスリブ

セーターの袖口や裾口に使用されるゴム編みの代表。二目ゴム編み(同項参照)の俗称。ゴム編みの中で最も伸縮性に富んだ編み方。

スイングトップ

和製英語。ジャンパーのうち、特にゴルフ用のものを指す。

スウェットシャツ

汗を出すためのシャツ。ウォーミングアップ用の綿メリヤス製のシャツ。トレーナーは和製英語。同様にセーター(同項参照)にもスウェット=汗をかく、...

スエード

ビロード仕上げの山羊や仔牛の革のこと。ビロード仕上げがスウェーデンに始まったことから命名。原語はスウェーデンをを指すフランス語。ちなみに表面にけばを立てたブラッシュドレザーはヌバックと呼ばれる。

スカーテッドコート

直訳すれば裳裾(もすそ)付き上着。17世紀末からフランス革命前夜まで着用されていた裾回りの大きな、丈長上着の総称。18世紀的衣装の典型。フランス語のジュストコールに当たる。特にウールで仕立てたものはルダンゴト(乗馬用上着)ないしフロックとも呼ばれ、後のカットインフロック(カットインの項参照)、つまりテールコートの起源となった。これとは別に1820年代末頃から流行し始めたビクトリアンフロック(フロックコートの別名、フロックコートの項参照)を総称してスカーテッドコートということもある。

スカンジナビアンセーター

北欧セーターの総称。北欧独特のバルキーセーター(同項参照)。

スカンジナビアンパーカ

アノラック(同項参照)に同義。グリーンランド系民族の着るフード付き防寒着。

スカーレット

緋色、真紅色。ケンブリッジ大学のレディマーガレットボートクラブのクラブカラー。「燃えるような赤」=ブレザーの語源にされた、いわれのある色。

スキッパー

取り外しのできる小型襟の総称。Vネックないし丸首の内側にボタンで留められる。

スキップステッチ

ジャカードニット(ジャカードの項参照)の一種。メッシュ調の穴開き編みのこと。

スキニーセーター

体にぴったりフィットするセーターの総称。

スキニーレッグ

パンツのシルエットを指し、スリム、スリムレッグともいう。脚に密着したようなごく細身のシルエット。

スキュー

生地のねじれを防ぐ加工のこと。サンフォライズド(同項参照)の前段階で処理される。この加工を施した生地で縫製することにより、脚の部分のねじれが解消される。

スクエアエンドボウ

両端が垂直にカットされた蝶ネクタイのこと。「ストレートエンド」ともいう。

スクエアショルダー

ジャケットのショルダーラインの一種で、肩先が角張ったもの。

スクエアトウ

角形のつま先の名前。ヨーロッパスタイルの靴に見られる。

スクエアボトム

シャツの裾を角型、水平にカットしたもの。インオアアウトシャツ(同項参照)の裾の形。パンツの中に入れても、出しても着られる。

スクープドポケット

ジーンズのフロントポケットに見られる、弧を描いた切りポケットの名称。スコップですくい取ったような形に見えるところからこの名で呼ばれる。

スクールストライプ

ストライプの一種。特にネクタイに用いられる、スクールカラーを配した各種のストライプ。

スクールタイ

学生用のスクールカラーを用いたネクタイ。無地またはストライプが中心。

スケルトンバック

俗にいう背抜きのこと。肩の付近にだけ裏地をつける、肩裏のこと。夏服に採用される。

スコッチグレインレザー

表面に粗い小石を散らしたような細かい模様(シボ)を出した革。光沢がなく丈夫なのが特徴。

スコッチツイード

スコットランドで作られたツイードの総称。ざっくりした風合いが特徴。

スコービル社

リベットやボタンなど、ジーンズの金属部分を取り扱うメーカーで、その歴史と品質の高さで知られる。

スタジアムジャケット

スタジアムジャンパー、グラウンドジャンパー(同項参照)に同義。本来は野球選手のベンチウエアであった。通常身頃と袖が別色になっており、胸や背中に所属団体名、ロゴなどのマークを配する。襟、袖口、裾はライン入りのジャージー、フロントはスナップボタン留め、ポケットは身頃とは対照的な色の縁取りのものが一般的なデザイン。

スタジャン

和製英語。スタジアムジャンパーの省略語。

スタッグシャツ

アウターシャツの典型で、狩猟用に着られた厚手ウールのシャツ。柄は、大きなチェック模様が典型。胸と背が防寒のために二重になっている。カフス付きの袖と胸の切り替えが特徴。

スタッグジャケット

元来は狩猟用のアウターウエア。マッキノウクルーザー(同項参照)やC.P.O.シャツ(同項参照)などに並ぶアウターウエア。

スタッズ

スタッドボタン。取り外しのできるシャツ襟の留めボタン、またはタキシード等に合わせるプリーテッドブザム(同項参照)のシャツ用の飾りボタンを指す。古典的なドレスシャツには不可欠な装身具。

スタンドカラー

立ち襟の総称。襟外側へ折れないで首に沿って立つ(STAND)型襟。

スターチドカラー

糊付きの襟のこと。特にダブルカラー(同項参照)を指す。

スーツケース

スーツなどを入れて持ち運ぶのを目的とした、バッグの総称。スーツを身に着ける際の一切を入れるくらいの大きさであるところからこう呼ばれる。革や、合成樹脂を成型したハードケースが主流。中にはジュラルミンや、アルミニウムを用いたヘビーデューティなタイプもある。通常は中央から均等に中割れする仕様になっている。これは19世紀のポルトマントウ(グラッドストンバッグはこの中の一種)バッグを原型にしているといわれている。

スティックピン

アスコットタイをはじめとするネクタイを留めるための、針状の長いピンのこと。頭部はパールや宝石その他の細工物で飾られる。ネクタイピンには違いないが、日本でいうそれとはまったくの別物である。

スティッフブザム

俗にいうイカ胸、硬胸のこと。胸部を曲線的に裁断し、その部分を硬く糊づけした礼装用ドレスシャツのデザインの一種。類語プリーテッドブザム(同項参照)

ステッチドエッジ

ステッチをしたブレザーの襟や打ち合わせなどの端にステッチを施して処理したもの。1本のステッチをウエルトシーム(同項参照)、2本をダブルステッチ、手で太い糸のステッチを縫い付けたのをハンドステッチと呼ぶ。

ステッチ

編み物並びに編み地の編み目、編み方の総称。

ステンカラー

バルカラーの項参照。

ステンカラーコート

バルマカーンコートのこと。

ズートスーツ

スーツの流行型。1940年代初期のスタイル。丈の長い、ゆったりしたジャケット、同様にゆったりした先細りのパンツを組み合わせたスーツ。

ストッキネット

メリヤス編み(同項参照)、平編みに同義。特にきっちりと密に編んだものを指す。

ストリングタイ

ひも状のネクタイの総称。コードタイともいう。布や皮革素材など。別称「ボーラタイ」「ウエスタンタイ」「コードタイ」。

ストレートダブルステッチ

バックポケットに走る、2本のまっすぐなステッチは、ビッグジョンのシンボルともいわれ、商標登録されている。

ストレートチップシューズ

いわゆる一文字飾りの短靴。型は内羽根式(バルモラル)。素材は黒のカーフスキン。昼間の礼装用の靴。 詳しくみる

ストレートボトム

パンツのシルエットのひとつ。直線型、垂直型の脚部を指す。類語にパイプステム、ドレーンパイプ、ストーブパイプ、シガレットレッグがある。

ストローラー

ディレクターズスーツに同義。アメリカの俗語。ストローラーとはぶらぶら歩く人という意味で、転じて散歩に着用してもおかしくない準礼服を指すようになった(ディレクターズスーツの項参照)。

ストーンウォッシュ

ジーンズの中古感を追求することにより生まれた加工方法。石と一緒にジーンズを洗い、石と生地が摩擦することによって、独特の風合いが生まれる。

スニーカー

ゴム底で足音がしないため、忍び歩くという意味の名前がついている。キャンバス地やナイロン、革製のものがある(サンドシューズの項参照)。

スノーウォッシュ

エンジームウォッシュ(同項参照)の一種。この呼び名は、デニムの表面に雪が降ったような白さが現れることからついた。

スーパーストーンウォッシュ

長時間のストーンウオッシュ加工のこと。より長くはき込んだ雰囲気が特徴。一般的に6時間から8時間のストーンウォッシュを施している。

スパッコチェントラーレ

イタリア語でセンターベントのこと。

スパッツ

靴の甲掛け。スパッターダッシュの短縮形で、甲からかかとまで覆う靴カバーのこと。尾錠のついたストラップを靴の土踏まずにひっかけて、脇をボタンで留める。素材はフェルトないしバックスキン。色は白、グレイ、淡褐色が中心。昼間の礼装用の小物で、夜は使用しない。

スフォデラート

イタリア語で裏地なしのこと。

スフォデラート

芯地なし、もしくは極端に薄い芯地を使ったネクタイのこと。

スプリットウエストバンド

パンツ腰部のデザイン。腰帯を身頃とは別個に付けたもの。別称セパレートウエストバンド。対語はカリフォルニアウエストバンド。(同項参照)

スプリットフード

フードの一種で、フードの中央にファスナーを設けて、それで開閉できるものを指す。

スプレッドアウト

ダブルブレステッドのジャケットのボタン配列の一種。2列のボタンがV字型に並んだもの。対語オールインライン

スプリットスリーブ

ラグランシーム(袖山の縫い目)入りのセットインスリーブ。通称セミラグランという。

スプリットラグラン

前肩がセットインスリーブで、後ろ肩がラグランスリーブ(あるいはこの逆)になっているもの。

スプレッドカラー

開き襟。通常は90度前後の開きはミディアムスプレッド、90度以上開いたものはワイドスプレッドという。

スペンサージャケット

単にスペンサーともいう。本来はダブルブレスト、6ボタン3つ掛けの、テールコートからテール部分を取ったスタイルのショートジャケット、ないしは同型のショートコートを指し、袖なしも見られた。オリジナルは1790年にお目見えした。今日見られるスペンサージャケットは60年代中頃にイヴ・サンローランによって紹介され、80年代になってリバイバルしたもの。

スペクテーターシューズ

スポーツ観戦用の靴。1910年代から30年代にかけてのものを特にそう呼ぶ(コンボスシューズ、コレスポンデントシューズの各項参照)。

ズボン

ボトムの総称。語源はフランス語のジュポンとされているが、一説では日本古来の擬声語「ずぼん」からともいわれる。

スポーツシャツ

運動用のシャツ、またはスポーティ感覚のシャツ。カントリージャケットなどに合わせるものもあるが、大半はブルゾンなど、カジュアルなものと合わせる

スマイリングクルーネック

丸首の一種。両サイドで交差するようにゴム編みが施されている。

ス ミズーラ

イタリア語で、「貴方のサイズに合わせて」の意。一般的にはパターンオーダーを指す。日本ではイージーオーダー(和製英語)と同じ意味合い。

スムースレザー

革表面をツルツルに仕上げたもののこと。「ガラス張り革」「銀付き革」の項参照。

スモーキングジャケット

部屋着の一種。1850年代に登場し、1870年代から20世紀初頭にかけて流行した。ビクトリアンモードの一典型。通常前裾を丸く裁ち、襟は幅広のショールカラー、それにブランデンブルグズと称するループ留めの飾りボタンと、ブレード(同項参照)による縁取り飾りを特徴にしたシングルブレストまたはダブルブレストの腰丈上着。素材には、ベルベット、ブロケード、カシミア、メリノ、プラッシュ(毛足の長いベルベット)、プリント柄のフランネルなどを使用。これらの表地には深みのある色彩が用いられ、裏地には鮮やかな色彩の布地が使われる。

スモールペイズリー

小紋プリント、ネクタイプリントの一種。小紋調の小さな曲玉模様。

スラックス

ボトムの総称。とりわけ米語で長ズボンを指す。スラックスとはゆったりしたという意味で、日本では、ボトム全般をこう呼んだ時期もあったが、最近ではあまり使用していない。

スリッカー

レインコートの一種。元来はオイルクロス、またはゴム引き綿布を素材にした、丈の長い船乗り用の雨合羽。最近ではラッカークロス、エナメルクロスが使われている。スリッカーはもともと素材名で「光沢をもった防水布=コーティングクロス」の意。特徴はスリッカーカラーと称する尾錠留めかボタン留めのスタンドカラーに、金属製留め具。アメリカではイエロースリッカー(オリジナルが黄色のゴム引きコットンで作られたことから命名)、またシティスリッカーともいう。日本では60年代初期アイビールック全盛期に紹介され流行。

スリットポケット

玉縁ポケットのこと。切り込みを入れ、内側に袋が付いたもので切り口を玉縁で飾ったもの。ジャケットに多用される。

スリップオン

スリップ(滑らせて)オン(履く)という意味を持つ紐なし靴。ローファー、タッセルシューズがその典型。

スリッカー

レインコートの一種。オイルスキン(同項参照)のコート、またはゴム引きのコートのこと。もとは水夫が着たが、漁師や子供も着るようになった。スリッカーは素材名であって光沢をもった防水布の意がある。

スリッカーカラー

スリッカー(同項参照)に特有の襟。尾錠留めないしはボタン留めの5センチ前後の立ち襟。

スリップオーバー

頭からかぶるニットヴェストの総称。

スリーピーク

ポケットチーフのたたみ方。3つ山型。

スリーシーズンコート

春、夏、冬の3シーズンを通して着られるコートのこと。裏地を取り外すことによって、寒暖の調節ができる、デタッチドコートがほとんど。

スレーキ

ポケットの袋地を呼ぶ時に使われる。バックポケットを補強するために内蔵された布地も同じ言葉で表現されることが多い。

スレッドリベット

直訳すると「糸リベット」。金属リベットだと鞍を傷つけてしまうため、金属の鋲を使わず縫製による補強が考案された。H・D・リー社が「リー・ライダース」を開発した際に採用された。

スロートラッチ

スロートは喉。ラッチは掛け金のこと。つまりあごを締めるためのタブ(持ち出し)のこと