用語集

コアダイイング

デニム用綿糸はたいていロープ染めされることが多いのだが、たまに見られる糸の中心部を除いて染める方法。このため、着用を繰り返すことによって美しい色落ち感が現れる。ジーンズには欠かせない手法。日本では「芯白」と呼ぶことが多い。

ゴアテックス

商標名。W・L・ゴア&アソシエイツ社によって開発された防水性と透湿性を兼ね備えたハイテク素材。

コアヤーン

ポリエステルを用いた色を使うことによって、ジーンズは強度を増すが、インディゴとの馴染みのよさは綿糸にはかなわない。そこで開発されたのがコアヤーンである。これは糸の表面に綿糸、芯の部分にポリエステルフィラメントを使用するという画期的な糸である。ストーンウォッシュなどの洗いの加工の発達が生んだものといえる。

コインポケット

「ウォッチポケット」参照。フィフスポケットと呼ばれることもある。「ファイブポケットジーンズ」の項参照。

コインローファー

ペニーローファーとも呼ばれ、アメリカの1セント(ペニー硬貨)を飾れる穴のある、飾りベルトが特徴のノルウィージュンモカシン(同項参照)式の短靴。

こき

ショルダーバッグの、ショルダーストラップの長さを調節するための調節金具のこと。

コサックブーツ

はき口に毛皮の折り返しをつけた、膝丈のブーツ。コサック騎兵がはいていた。

ゴージライン

上襟(カラー)と下襟(ラペル)の間の縫い目。襟縫い線とも呼ばれる。

コースゲージ

ローゲージ(同項参照)の中でも特に目数の少ない、粗い目のこと。

コスチュームジーンズ

ラメや模造宝石をポイントにあしらったジーンズのこと。ステージコスチュームなどに多用されることから、こう呼ばれる。

コットンボイル

盛夏用のシャツ地の代表。撚り糸を平織りにした薄手のコットンのこと。フランスやスイスなど、ヨーロッパのシャツ地に多く見られる。

コーデュロイ

毛羽が縦方向に畝(うね)になっている織物。和製語でコール天(同項参照)。

コード編み

一般には畝が立っている編み地で、糸足が長くなるために地厚となる編み方のこと。

コードバン

馬の尻の皮下層にある皮のことで、皮質は、薄いが弾力性に優れ、高級感がある。型崩れしにくいのも特徴のひとつ。

コマンドカラー

2cmほどの幅広いステッチを施したスプレッドカラー(同項参照)の俗称。第二次世界大戦後にアメリカで流行。色はピンクと黄色が好まれた。その他、淡い青や緑などのシャツに派手な色柄のネクタイを合わせるのが典型的なスタイル。

小紋タイ

小紋織りネクタイ、織りタイの総称。英語のオーロバ(オールオーバー)タイに同義。

小紋プリント

英語ではスペースオールオーバー。各種の小さな紋様をちらしたプリント柄で、控えめな配色が特色。

クリア加工

織物の表面に出るケバを刈ったり、焼くなどして、取り去る仕上げ加工。

ゴールコート

スポーツ観戦用コートの一種。通常、コーデュロイ、コットンスエードなどで作られ、裏側には保温効果のあるボアやフラノ地を用いる。特徴はニットの大きな襟で、スパニッシュコートとも呼ばれる。

コール天

コール天は、英名コーデュロイ。これはフランス語のcorderoi=コードデュロア(王様の畝)から転化したもの(コーデュロイの項参照)。

コレスポンデントシューズ

2色コンビのオックスフォード(同項参照)型短靴。本来はクリケット用の靴。1880年代にリゾート用に履かれだした。1920年代に流行。(スペクテーターシューズ、コンボスシューズの項参照)

殺し襟

首筋にフィットさせるための技法。丹念にアイロンで押さえながら生地を成形していく技術。

コンケープドショルダー

コンケープは「へこんだ、くぼんだ」の意味で、首のつけねから肩先線までが弓なりに湾曲し、肩先で高くそり上がっている肩のラインのひとつ。

コンケーブボタン

中くぼ(凹型)ボタンのこと。

コンシールドフード

フードの一種。襟裏にたたみ込まれているフード。防風、防寒着に多く見られる。

コンシールドリベット

conceal〈ものなどを〉隠す。リーバイス社が採用した「隠しリベット」のこと。生地の中で打ち込んで金属突起が表に出ない補強法。そのため物に当たっても傷が付かない。「ヒドゥンリベット」の項参照。

コンシールドゴア

ゴムのマチをタン(同項参照)の裏側に隠して、表からは見えないようにしたものを指す。

コンチネンタルカラー

直訳すれば、ヨーロッパ調の襟のことだが、イタリアンカラー(同項参照)を指すことが多い.

コンテンポラリーブレザー

いかにもアメリカのウエストコーストらしいコンテンポラリーモデル(同項参照)のブレザー。

コンテンポラリーモデル

IACD(国際紳士服デザイナーズ協会)が1963年に発表した「4つの流行型」のひとつ。アメリカのウエストコーストでもてはやされた背広の型名。いわば当時の米国西海岸型背広といえる。60年代初頭から半ばにかけてのカリフォルニアスタイルの典型。当時は東海岸のトラッドモデルに対抗するものとして注目された。形態はシングル1ボタンか、ロウツーと呼ばれたボタン位置の低い2ボタン型。短い着丈、浅いサイドベンツ、前ダーツはない。

コンバーチブルカフス

ボタンでもカフリンクスでも、袖口を留めることができるシングル(一重の)カフス。CONVER-TIBLE=変換可能。

コンバーチブルカラー

襟の前部を、開けても閉めても着られる襟型の総称。

コンベックスボタン

ボタンの一種で中高ボタン、凸型ボタンを指す。ボタンを横から見ると、中央部が盛り上がっている形のもので、メタルで中空プレス加工されているものが多い。日本の詰め襟学生服の金ボタンに代表される。対語はコンケーブボタン(同項参照)。コンベックスとは凸型の意味。

コンボイコート

コンボイは「艦隊護衛軍団」の意味ももつ。ダッフルコートの別称。またはそれを模した米空軍防寒外套のこと。「B‐49コート」とも呼ばれ、フード付き、ダブルクロージャー(内をジッパーで留め、外をボタンで留める二重フロント式)、ナイロンと布のコンボ地が主な素材で、裏側にはフードにシェルパとよぶアクリル系のボアが用いられる。このコートをプルオーバー式にアレンジしたものが「エアフォースパーカ」。

コートシャツ

前開きシャツの総称。対語はプルオーバーシャツ。(同項参照)コートフロントともいう。

コートシューズ

大きなバックルを甲の中央に付けた、エナメル製またはカーフ(同項参照)製のパンプス(同項参照)。コートとは宮廷のこと。最もドレッシーな靴。

コードバン

大きなバックルを甲の中央に付けた、エナメル製またはカーフ(同項参照)製のパンプス(同項参照)。コートとは宮廷のこと。最もドレッシーな靴。

ゴア

広義でマチをさす。サイドゴアブーツ(同項参照)はゴムマチ入りのブーツ。

ゴールコート

スポーツ観戦用コートの一種。通常生地は太畝コーデュロイ、コットンスエード、綿厚手ポプリンなどが使用される。裏側には格子柄フラノ、ボアを用いる。膝上丈くらいのアウターコート。特徴はニット(バルキー調のゴム編み)づかいの大襟(スパニッシュカラー)でスパニッシュコートともいわれている。アメリカンフットボールのスペクテーターコート(観戦用のコート)として盛んに用いれられたところから米国特有のゴールという名称となった。